皆さん、オ~ラ~、カタマールです!

勝手に立ち上げましたスペイン2部リーグを応援する企画「セグンダ応援隊」

セグンダ全22クラブ7チーム目のご紹介です。

今回は昨季まで日本代表MF乾貴士選手とFW武藤嘉紀選手が所属したSDエイバルです。

なんとっ、今回は公式Twitterアカウントを通してクラブスタッフの方から全面協力をいただきました!

SDエイバルの皆様ご協力いただき本当にありがとうございました。

今回も下記のポイントに注目して見ていきましょう。

①クラブデータ

②注目の選手

③合わせてチェックしたい街の観光ポイント

④絶対食べたい地元グルメ

①クラブデータ

 

正式名称 : ソシエダー・デポルティーバ・エイバル(Sociedad Deportiva Eibar)

ホームタウン:バスク州ギプスコア県エイバル

創設年:1940年

チームカラー:青と赤

ホームスタジアム:エスタディオ・ムニシパル・デ・イプルーア(8164人収容)

2020-21シーズン成績:プリメラ20位

昨シーズンまで乾選手と武藤選手が在籍したことで日本でも馴染み深いSDエイバル人口わずか2.8万人の街クラブが初昇格から7季連続でプリメラを戦った「奇跡のクラブ」として知られていますが、約80年の歴史の大半をテルセラ(実質4部)やセグンダで過ごしたクラブです。セグンダの常連でありながらも、プリメラ昇格候補の常連ではなかったクラブが初昇格をつかんだのは、なんとセグンダB(実質3部)からセグンダへ復帰したすぐ翌年2013-14シーズンのこと。低予算で、あくまで「セグンダ残留」を目標にスタートしながらも、シーズン後半戦に怒涛の快進撃を見せそのまま見事にセグンダ優勝!ここに近年のプリメラ史上最も「低予算」で「人口の少ない町」のクラブが誕生しました。

 

それからの活躍は皆さんのご存じの通り。2015-16シーズンに就任した名将メンディリバル監督の長期政権下、7年間プリメラでプレー。同シーズン、当時のクラブ史上最高額で獲得した日本代表のMF乾貴士選手は、今年8月にクラブを退団するまで公式戦通算146試合14ゴールと素晴らしい記録を残しています。8年ぶりにセグンダを戦う今季は、プリメラ昇格の立役者ガイスカ・ガリターノ監督が復帰。1年でプリメラ回帰を果たせるでしょうか。

 

「奇跡のクラブ」はどう奇跡を起こしたか?

近年のプリメラ史上最も「低予算」で「人口の少ない街」のクラブが、7年連続でプリメラを戦えた大きな理由の一つとしてクラブの「健全な運営方法」が挙げられます。「エイバル・モデル(Modelo Eibar)」と呼ばれる独特のクラブ運営は、スペイン発の世界トップクラスのビジネススクールであるIESE(Instituto de Estudios Superiores de la Empresa)でも研究され、国内のみならず世界中で注目されることとなりました。

「エイバル・モデル」

この運営モデルの特徴は「一企業のように高い利益を生み出し、伝統を大切にしながらもクラブの国際化を進める」というコンセプトの下、経済面では「赤字、借金はゼロ」さらに「一株主の持ち株は5%未満」を実行し、クラウドファンディングを活用しながら11,000人の株主を獲得。資本金の増資に成功しました。さらに「クラブの成長は街の成長と共に進めなくてはならない」と、「イプルーア・タジャーラ(Ipurua Tallarra)」というプロジェクトをスタート。スタジアムの増築を進めるにあたって、地元市民の教育、交流の場としても活用できるようイプルーアを整備しました。こうした健全なクラブ運営のおかげで「小さな街クラブに大きな奇跡」がもたらされたというわけです。

 

 

②注目選手

ここではクラブスタッフの方に解説付きで選出していただきました!

①フアン・マヌエル・モリーナ・マルティネス “ストイチコフ”(Juan Manuel Molina Martínez “Stoichkov”)

 

今夏、マジョルカからレンタル移籍で加入したストイチコフ。 サバデル、アルコルコン時代に二桁ゴールを記録した27歳のアタッカー。トップ下が本職ながらチーム得点となる7ゴールを決めています(第13節終了時)。抜群のシュートセンスと正確な右足から繰り出されるシュートが持ち味です。私生活では1カ月前に第三子が生まれるという嬉しい出来事がありました。

ちなみに「ストイチコフ」という愛称は「彼の両親がバルセロナに経営していたバルに元バルサのFWフリスト・ストイチコフが訪れ、それにいたく感動した父親が産まれてくる子供にストイチコフと名付けようとした」というエピソードから。流石に母親が反対して実現しませんでしたが、今ではすっかりこの愛称が板について、ほとんどのファンが本名を知らないとも。昨シーズン成績:3試合0ゴール1アシスト(2部マジョルカ)、38試合12ゴール0アシスト(2部サバデル)

②エドゥ・エスポジト(Edu Expósito)

 

エイバルの頼れる10番エドゥ・エスポジト。2シーズン前にデポルティーボ・ラ・コルーニャから加入し、チームを支える司令塔です。 デポルティーボ時代にはクラブのレジェンド、バレロンと同じ番号の21番を背負っていました。武器は長短のパスを使い分け、最終ラインの裏へ送る必殺スルーパス。 2019年9月29日のセルタ・ビーゴ戦で乾貴士選手のアシストからリーガ初ゴールを決めました。昨シーズン成績:34試合0ゴール3アシスト(1部エイバル)

③合わせてチェックしたい街の観光ポイント

エイバルってどこにあるの?

エイバルはバスク州ギプスコア県の山間に位置する町です。北東には県都サン・セバスティアン、北西にはお隣ビスカヤ県の県都ビルバオというバスク州を代表する都市が並んでいます。

エイバルのアクセス方法

ビルバオ、もしくはサン・セバスティアンから地元の鉄道エウスコトレン(Eusukotren)を使って直通でエイバルまでアクセス可能です。

どちらも所要時間は1時間30分ほどです。

エイバルってどんな町?

面積は24.78㎢、人口わずか約2.8万人の非常に小さな町です。セグンダ全体で見ると町の面積は22チーム中最も小さく、人口はアモレビエタに次いで2番目に少ない数字です。この町の規模で、昨季まで7年連続でプリメラを戦ったSDエイバルはまさに「奇跡」と呼ぶにふさわしいクラブですね。

エイバルは昔から武器製造、特に銃の製造で栄えた産業都市で、19世紀後半、近隣の町プランセンシア・デ・ラス・アルマス(Placencia de las Armas)に王立武器工場ができたのを境に街は大きな発展を遂げました。今でもエイバルは、クラブの愛称でもある「銃職人」を意味するアルメロ(Armero)たちの町「Ciudad Armera」と呼ばれています。

SDエイバルの試合観戦に行く際はビルバオやサン・セバスティアンにホテルを取り、日帰りで試合観戦と観光をするのがおススメです。

おすすめの観光ポイント

ここでもクラブスタッフの方におススメのポイントを解説いただきました!

エイバル武器産業博物館(Museo de la Industria Armera de Eibar)

銃製造で栄えたエイバルならではの博物館。 ここでは銃産業のことだけでなく、地域の歴史やエイバルの産業(自転車、鉄鋼、その他の製品)についても学ぶことができます。

④絶対食べたい地元グルメ

グルメな方なら絶対に外せないバスク地方!中でもクラブスタッフの方が選んだおススメの料理とは・・・?

タラのピルピル(Bacalao al pil pil : タラのオリーブオイル煮)

美食の街として有名なバスク地方の郷土料理の中で乾選手のお気に入りがタラのピルピルでした。 干しダラを長時間かけてオリーブオイルで熱を加え、旨味とゼラチン質を出す特殊な料理です。 バスク地方の伝統的な郷土料理ですが、現地でも失われつつある料理のひとつなのです。

まとめ

・昨季まで乾貴士選手と武藤嘉紀選手が所属!日本のファンにもお馴染みのSDエイバル。

・人口わずか2.8万人!7年連続でプリメラを戦ったクラブの成功はその独特の経営方針にアリ!

・注目選手はエースFWストイチコフと10番MFエスポジト!

・エイバルに行くにはビルバオやサン・セバスティアンからが便利!

・美食の街バスクのおススメ料理は「タラのピルピル」乾貴士選手のお気に入り!

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